月桂冠|酒のラベルの独り言
月桂樹の冠は勝利と栄光の象徴。それは選ばれし者の証。
外国から来た古くて斬新な名前、月桂冠ラベルの独り言を聴いてみましょう。
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月桂冠ラベルの独り言|信念は、太陽のごとく輝く
月桂冠ちゅうんはな、月桂樹で編んだ冠のことどす。
ローレルやローリエ言わはる、台所でスープにぽちゃんと入れはる、あれどすわ。
その葉っぱを枝ごと編んで頭にのせるんどす。なに手組んではりますのん、タヌキの葉っぱ遊びやおまへんで。
月桂樹はアポロン神さんの木やさかい、その冠を頭に載せられるんは、そりゃもう特別な誉れちゅうことになっとるんどす。
わたしら最初は“笠置屋”ゆうて商いさせてもろてましたけど、そのあと新しい酒の名に“月桂冠”と付けさせてもろたんどす。
今では会社の名まで月桂冠になりましてな。この月桂冠ゆうハイカラな名にしたんも、酒の王者をめざす気持ちからどす。
伏見は水も良いし、伝統もありますやろ。その恵みに報いらなあかん思てな、よそさんに負けん酒を作りたいんどす。
いい酒できれば、伏見も、お客さんも、みんなで栄光を分け合えますやろ。
それが“王者”ゆう気持ちのほんまの形どす。
ほな、みなさんと一緒に、この先の勝利も
ぎゅーっとつかませてもらいまひょ。
月桂冠の基本データ
産地と蔵元
• 産地:京都府京都市伏見区南浜町247番地
• 蔵元:月桂冠株式会社
• 創業:1637年(寛永14年)
※屋号は「笠置屋」から始まり、のちに酒銘として「月桂冠」を採用。
名称の由来
• 月桂冠は「勝利と栄光のシンボル」である月桂樹の冠にちなむ。当時としては大変ハイカラな名。
• 11代目・大倉恒吉が、京都伏見の酒を“ナンバーワンにしてみせる”という志で命名した。
酒の心意気
月桂冠は、日本酒業界で先駆けて研究所を設立し、防腐剤に頼らない瓶詰酒を実現するなど、酒づくりの革新を重ねてきた。
三百八十年の伝統に安住することなく、より良い酒を確かな形で届けようとする姿勢は、いまや海の向こうにも息づいている。アメリカの和食店で“SAKE”として月桂冠が広く親しまれているのは、その挑戦と誠実さが長く評価されてきた証だ。
一杯の中に宿るのは、伏見の水と技術、そして日本酒にひたむきに向き合い続ける情熱である。
月桂冠を楽しむ情景
隈ちゃんは忘れたころに現れる。
のれんを出す少し前、「いいか?」なんて言って顔を覗かせる。
カウンターに腰をおろすと、決まってひとこと「酒」。
やがて月桂冠と水が静かに並ぶと、たばこをくわえたまま、細い目で小さくほくそ笑む。
その表情に、わたしはひとつ勝ったと思う。
そんな笑顔をまた幾つ見られるかしら。
今夜もそろそろ店を開ける時間になる。
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補足
- • 月桂樹(げっけいじゅ):一年中葉を落とさない常緑の木で、香りが強いことから古代では神聖視された。ギリシャでは勝者に月桂冠を授け、のちのオリンピックにも受け継がれた。ノーベル賞受賞者を“ローリエート(laureate)”と呼ぶのも、この月桂冠の伝統にちなむ。「月桂」という名は中国の伝説に由来し、月に桂の木があるとされたことからこの植物に当てられたものだが、ここでいう“桂”は日本や中国で古くから親しまれてきたカツラの木を指し、月桂樹(ローリエ)とはまったく別の植物である。
• ローリエ:月桂樹の葉のこと。料理の香りづけに使われる。
• アポロン:ギリシャ神話の太陽神。月桂樹と深い縁をもつ。
• 伏見(ふしみ): 京都南部の町で、良質な地下水に恵まれた酒どころ。豊臣秀吉が伏見城を構えたほか、幕末には志士たちが行き交うなど、歴史の要所としても知られる。
