キリスト教

ウィークエンド シトロン

カットされて黄色い断面をみせるウィークエンドシトロン
zaruza

フランス生まれのケーキ・ウィークエンド シトロン。

フランスでは天気のいい週末にはパンとチーズ、ワインにこの甘く爽やかなケーキを持って、ピクニックに行くのが定番だそうです。

レモン香るこのバターケーキ、召し上がったことはありますか?

この記事ではウィークエンド シトロンについてご紹介し、後半では実際に作ってみます。

ウィークエンド シトロンとは

円形のウィークエンドシトロンケーキ。真っ白なアイシング黄色い。レモンと共に飾られて、とてもおいしそう。

ウィークエンド シトロン(週末のレモンケーキ)は、フランス生まれの家庭的なお菓子です。

レモンの爽やかな香りとしっとりとした食感で、週末に家族や友人と楽しむケーキとして長く愛されてきました。

オーブンでじっくり焼くので日持ちもし、素朴な作りは持ち運びにも適しており、ピクニックでの定番の焼き菓子としても知られています。

この「みんなで楽しむ」ケーキですが、ただのスイーツ以上の意味が込められているように思えます。

込められた愛情と祈りの本質

キリスト教には「最後の晩餐」という有名な場面があります。
これはイエス・キリストが弟子たちと食卓を囲み、パンとぶどう酒を分かち合ったという物語です。

この出来事をもとに、パンやぶどう酒を共にする「聖餐(せいさん)」という儀式が今も多くの教会で行われています。

つまり、食べ物を分かち合い、共に味わうこと自体が、キリスト教では大切な信仰のかたちなのです。

日曜日に教会へ行ってパンを分かち合うのも祈りの一つですし、家に帰って家族と食卓を囲むことも、単なる食事以上の意味を持っています。

こうした「共に食べる」という行為は、祈りや感謝の気持ちと深く結びついているのです。

誰かと分かち合う時にそこにあるウィークエンド シトロンは、愛情と祈りの本質を感じさせてくれる存在だと言えるでしょう。

世界のすべては神の創造物

キリスト教の人々にとって、食べ物も自然も、この世界は全て神さまの創造したものです。

美しい自然を楽しみながら、みんなで食べ物をつまむピクニックは、神の恵みを受け取る行為なのです。

近年では、フランスでも宗教離れが進んでいるといわれていますが、たとえ教会から足が遠のいたとしても、日差しの下で人と人が向き合い、心を通わせる時間の中には、愛情と祈りが確かに息づいています。

そんな情景の中、ウィークエンド シトロンは今日も、変わらぬ思いを運びながら活躍しているのです。

”共に神の恵みを分かち合いたい、わたしとあなたと、大切なひとたちと。”

それでは私たちもさっそく作ってみましょう!


ウィークエンド シトロン:レシピ(長さ23cm×幅7cm×高さ6cmのパウンド型=10人分くらい)

材料

卵中サイズ…3 個

無塩バター…150 g

砂糖…150 g

薄力粉…150 g

ベーキングパウダー…4 g

レモン1個→皮は黄色いところをすりおろし、レモン汁を大さじ1ほど絞っておく

バニラエッセンス…数滴


飾り用材料(無くても可)

グラスアロー用粉砂糖…100 g

グラスアロー用レモン汁…大さじ2弱

飾り用ピスタチオナッツなど、適宜


作り方

卵は室温に出しておく。
型にはオーブンペーパーを敷き込んでおく。
薄力粉とベーキングパウダーは合わせてふるう。

オーブンシートをきちっちりと敷かれたパウンドケーキ型

バターをレンジに数秒ずつかけ、クリーム状にする。溶かしてしまわないように慎重に。(時間があれば、レンジを使わずに室温に放置することで柔らかくすると、失敗がない)

クリーム状になって艶やかになったバター

このバターにレモンの皮(すりおろしたもの)、レモン汁大さじ1を加え混ぜる。

ここに砂糖も2~3回に分けて加え、泡だて器でよく空気を含ませるように混ぜる。

泡だて器で空気をふくませるように混ぜている写真

黄色かったバターの色が白くなったら、溶き卵を5回ほどに分けて、少しずつ加える。
そのつどしっかりと混ぜて、分離しないように気を付ける。

もし途中で分離してしまったら、この後に加える粉の一部を先に加えて混ぜ、分離をおさえてから作業を続ける。

ヘラで混ぜ途中のケーキの生地

卵が全て混ざったら、ふるっておいた粉を加え、ゴムベラで混ぜる。

生地にツヤが出て、なめらかになったら型に流し込み、表面をならす。
中に空洞があるかもしれないので、とんとんと軽く底をたたいて空気を抜く。

焼く直前の生地。平らにならして型に入れてある。

180度に予熱しておいたオーブンで17分ほど焼く。
表面が固まったようなら、オーブンのふたを開け、すばやく上部に浅く切り込みをいれる。

オーブンは170度に下げ、さらに30分焼ほど焼く。
途中で覗いてみて、もし上部の焼き色が早く付いているようなら、中まで火が通る前に外が焦げるかもしれないので、アルミホイルを上にかぶせて時間まで焼く。

竹ぐしや楊枝を刺してみて、生の生地がついてこなければ焼き上がり。

焼きたて、ふっくら黄色く膨らんだウィークエンドシトロンケーキ
焼きあがった


焼き時間、温度などは何回か焼いてみて、自分のオーブンにちょうどよい加減を見つけること。(合わせて50分前後焼くことになるが、オーブンによっては焼き時間も、切り込みを入れるタイミングもだいぶ変わってくる。)

ケーキクーラーに型を横倒しにしてとり出し、粗熱をとる。

ウィークエンドシトロンが焼きあがった。横に倒して型から抜いている。
横にして、スッと引き出すように型から外す

…どうでしょう。ここまでうまく焼けましたか?
バターたっぷりのこの焼きたてのケーキは、とても甘くいいにおいがしていると思います。

このまま焼きっぱなしで完成としても充分ですが、ウィークエンド シトロンは砂糖がけしてピスタチオナッツで飾られることが多いので、手間を惜しまない方は次の工程もやってみてください。


飾り付けで食感と爽やかな甘みをプラス(グラスアロー)

ピスタチオは刻むなど、上にトッピングしたいものを好みで用意しておく。
オーブンは230度に予熱する。

粉砂糖にレモン汁を入れて混ぜ、トロリとさせる。

粉砂糖とレモン汁を混ぜてトロリとした状態
管理人は砂糖半量で、甘さ控えめに作りました 

これをケーキに刷毛などで塗ったら、230度に予熱しておいたオーブンで2~3分焼き、すぐにトッピングをほどこす。

グラスアローで、つやつやしたウィークエンドシトロン
できあがり。グラスアローでシャリッとした食感、爽やかな甘みが加わった。


砂糖掛けをしないで翌日以降に冷めたケーキをいただく場合、カットしたケーキにかるくラップをしてレンジで8秒ほどわずかに温めると、柔らかさとバターの香りがよみがえっておいしいですよ。


ウィークエンド シトロン:まとめ

草原に寝そべってピクニックを楽しむ外国の女性

フランスで生まれた、週末を楽しむケーキ・ウィークエンド シトロン。

それは時代を越えて、人びとの輪の中にあるケーキでした。

現代の日曜日、人びとの集まる場所が教会から太陽の下に移ったとしても、互いの幸せを願う気持ちは同じ。

次の週末、あなたはこのケーキを誰と分かち合いますか?

ピクニックの予定がなくても、多くできたら誰かに持って行ってあげたらいかがでしょう。それも素敵な分かち合いです。

もしあげる人が思いつかなくても大丈夫。あなたの焼いたケーキと、同じ香りを管理人も感じていますよ。

この甘いケーキを分け合うあなたとわたし、そして世界中がハッピーでありますように。

カットされて黄色い断面をみせるウィークエンドシトロン
さあ、いただきましょう!

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ザルザ
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今朝、雷で目が覚めました
神社やお寺、教会などを軸に、祈りについて学びながら心の平穏を探します。このブログをきっかけに、世の中の事物にも目を向けられたらと思います。晴れた一日になりますように。
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